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コロナウイルスと、虐待や犯罪被害。両方のリスクから、子どもたちを守る。

認定NPO法人3keys

実行中

更新日:2020.06.23

3keysは、虐待や貧困などで頼れる大人が少ない子どもたちに必要なサービスを届けています。

今回、予測が難しい新型コロナウイルスとそれによる影響を、これまでの経験や100万人以上が利用するMex(ミークス・支援機関情報をまとめたポータルサイト)のデータを活用し分析しました。その結果として明らかになった必要な支援を、虐待や貧困などの困難下にいる子どもたちに対して継続して行っていきます。

これらは、コロナがあったから起きたものばかりではなく、以前から水面下で起きていたことが、コロナによって浮き彫りになったものがほとんどです。短期的な解決だけでなく、中長期的な取り組みをしていくことが問われます。

私たちと一緒に、子どもたちのことを想像して、理解して、応援してください。一人ひとりが想像力を持ち続け、子どもたちにとって良い社会を作り続けていきましょう。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

3keysは、10年前に立ち上がり、最初は虐待で児童養護施設などに保護された子どもたちへ訪問型の学習支援を東京、神奈川など延25施設ほどに日常的に実施してきました。

途中から、虐待を受けてる子どものうち、施設に保護されたり、適切にケアされてる割合が大変低いことを痛感し、援助希求能力がある10歳以上が利用できる支援機関情報をまとめたポータルサイトMex(ミークス)を運営しています。

日本のあらゆる社会保障制度(民間も含む)の捕捉率の低さに問題意識があり、思いとしてはレストランや美容院を検索・利用できるのと同じくらいの気軽さで、支援機関に相談できないと意味がないという気持ちです。そして特に未成年に対しては、子どもの権利としてそれを保障すべきと思って活動、運営しています。

Mex(ミークス)は、2019年度は100万人が利用するサイトになりました。利用者の多くが10代で、ひとりで悩んでるいことについて解決につながる記事を読んだり、相談機関に相談するケースも1万件以上あります。まだレストランや美容院ほどの気軽さになるには多くの壁がありますが、生まれ育つ環境によらず、子どもたちのあらゆる権利を保障していくことを理念に活動しています。

前置きが長くなりましたが、今回のコロナによる国内の状況について、コロナ発生以前から家庭や学校などがセーフティネットの機能を果たしてこなかった子どもたちへの影響も大きく、その結果子どもたちが大人の思惑通りの動き方をせず、社会から敵視される対象になっていることに非常に大きな危機感を感じています。

10年間子どもたちを支援してきた中で、今回のコロナウイルスの影響が長期化していくことで、起きりうる子どもたちへの変化を私たちは以下のように推測しとらえています。

① 見えづらい虐待から、見えやすい虐待への変化
虐待には4種類あり、子ども自身や周囲から傷などがつきわかりやすいものと、周りからみても分かりづらかったり、子ども本人すらも虐待ととらえていない分かりづらい虐待があります。

② 家から逃げた子どもたちは、望まない妊娠やデートDV、性被害、犯罪被害のリスクにさらされる
虐待や親子不和によって、家庭にいたくない子どもたちは、友達や恋人の家にいったり、カラオケをはじめとした大人の目につきづらい密室に逃げていく可能性が高いです。そこから、性被害やデートDVなどに発展する可能性も高いと危惧しています。

③ あらゆる子どもの支援機関が機能不全になっていく
新型コロナウイルスはあらゆる研究機関によって、1年~2年ほど長期化してくるという推測が経っている中で、震災後のように、これまで虐待までいかなかった家庭でも失業や生活の不安定さの中で虐待が発生するリスクがあります。また、分かりやすい虐待が増えることで、通報数にも影響が出うる状況です。

アプローチの方法

認定NPO法人3keysは今回の新型コロナウイルス長期化を踏まえ、以下のような取り組みをしていく予定です。短期的な課題解決だけでなく、これまでないがしろにしてきたことによって浮き彫りになった問題解決も必要になってきます。

 

(1)虐待/デートDVの啓発・適切な支援機関への接続

子どもたちは、虐待やデートDVが何なんのか、どこからも教わっていないことが多いです。Mexには「死にたい」という検索や投稿が多いですが、その背景に虐待や犯罪被害などがあっても、子どもたちは自分を責め、「相談機関に相談すべきではない」「自分が我慢すべき」「我慢できない自分は死ぬべき」と考えているケースが少なくありません。

「親に褒められたい、甘えたい。でもそれに私は等しくないから。自分がガサツだから。家族と一緒に過ごす土日を楽しく過ごしたいのに、いつも怒られて注意されて、それは私がダメだからしょうがないとしても、何も褒められない。」

「親に毎日のように罵倒されています。お前はいらない、しね、県外の高校でいじめられて実家に戻ってきたんですけど、お前は一回家出たから1番立場が下やてゆわれて弟もいるのに邪魔もののように扱われます。何かあったら転入してこっち戻ってきたのに調子乗んなとか、こっち戻ってきたくせに意見するなとか弟にラグビーのアドバイスをしただけでお前は調子にのるなとゆわれ本当に僕はここの家族なのかと最近考えています。」

「今本当に死のうと考えています。家族にまでそんなに邪魔もの扱いされたりいらないとゆわれるなら死んだ方がいいんですかね?もう生きてる意味がわからないです。」

3keysでは、本来は学校やあらゆる場所で、虐待やデートDVなどについて正しい知識を教わり、その上で、自身を必要以上に責めずに現在起きていることを適切にとらえ、自らを守る術を身につけることが大事だと思っています。

そのために、難しい虐待やデートDVを分かりやすく動画にし、10代の約97%が使用しているYoutubeを利用して、子どもたちに啓発しています。

家族・親戚からの虐待/マルトリートメント編:計4本
恋人・パートナーからのデートDV編:計5本
※動画の最後には、虐待やデートDVの相談先を私たちが選定し、掲載しています。

今後は、休校後にコロナによるいじめなどが増えてくる可能性が高いことや、家庭内に居場所がなかったり、親子関係が既にこじれはじめている子どもたちが、いじめによって更に希死念慮を持つことを防ぐために、いじめ編の制作・啓発も進めていきます。

 

(2)虐待やデートDV・妊娠など、コロナの長期化によって、増えうる相談に対応する、子どもの支援窓口の接続率の調査・開示及び改善要求

3keysが運営するMex(ミークス)では、支援機関の掲載だけでなく、掲載されている支援機関の選定や、質の向上のための取り組みを行っています。今後、増えうる子どもの支援に対して、コロナ以前から機能不全に近い状況の公的支援機関がいくつかあります。

これまでも掲載機関へこういった声を届けてきましたが、今後は公的な子どもの支援機関への改善要求をより強化していきます。特に、電話をかけてもつながらないといった声がいくつかの支援機関で見られている中で、接続率の開示の要求や、実態調査の要求などを行っていきます。

Mex(ミークス)に掲載されている公的窓口に寄せられた声 ※一部抜粋

「24時間って書いてあるのに 電話が繋い……。 どうして…夜中はダメなの…? 助けてくれるんじゃないの…?」

「この前電話したけど、ちょっと待ってと言われ、切られて1日待ったけど電話はかかって来なかったので二度とかける気はない、反省してください これでもし自殺する前だったらどーする気でしたか?仕方なかったで命を1つ消しますか?よーく考えてみてください、その待ってねは本当に正しかったのか?心の底から考えてください。」

これらの声は既に公的機関に届け、改善要求をしています。また、掲載情報と実態に乖離がないような要求・改善を行ってきました。しかし、現状は実態を改善するのではなく、「つながりづらいので何度かお試しください」など、掲載情報の編集にとどまっているのが実態です。今後は、実態自体の改善要求もより強く求めていきます。

 

(3)子どもたちが駆け込める支援機関の質・量の向上に向けた取り組み

現在Mex(ミークス)には、子どもたちが抱えているあらゆる悩み、被害を相談できる支援機関が約200サービスほど掲載されています。

しかし、今後子どもの相談が今後増していくことや、相談一つひとつがより深刻さを増していく可能性があることから、掲載機関の選考基準をより明確にし、 Mex(ミークス)が定めた基準をクリアした相談窓口を明示しています。

Mex(ミークス)が定めた基準は以下の通りです。

・各相談内容に対して、十分な専門性を有した体制が整っていること
・電話の接続率が51%以上であること
・メールの返事が7日以内にかえってくること

また寄付やボランティアで運営している民間支援機関が今後機能不全になる可能性が高いことから、これまで以上に行政機関の情報を増やしていき、子どもたちの最後のセーフティネットの確保に努めていきます。同時に②で述べたように、掲載した公的機関の質の改善要求を行っていきます。

 

(4)ツイキャスやYouTube live等によるオンライン相談会の実施

既存の相談機関・支援機関が機能不全になっていくことや、医療的ケアや、法律的ケア、支援機関の体制がそもそも追い付いていない分野(LGBTQ等)について、専門家や当事者と一緒に、悩みを解決できたり、ヒントがもらえるような相談会の実施をしていきます。

今回、日本臨床心理士会理事・信田さよ子氏を招き、「親が重い。逃げたい。親との関係どうしたらラクになる?」と題して2週に渡ってYouTube Liveによるオンライン相談会を開催いたします。

次回の開催は、
6/26(金)21:00〜22:30
「親との接し方がわからない」
親に心配かけたくなくて何も相談できない、親を許せない、自分は死んだ方がいいのではと思ってしまうなど、Mex(ミークス)に寄せられた悩み(気持ちを吐き出す)や、当日リアルタイムで寄せられた悩みに答えます。
配信URL:https://youtu.be/dvaX53xP0Eo
※変更などの際には(https://me-x.jp)にてお知らせいたします。

相談機関だけでなく、Mex(ミークス)内でよみものや動画での啓発も行い、子どもたちが一人で相談を抱えず、また相談機関に相談することすら不安が多い子どもたちへの支援を行います。

 

(5)家にいることが危険な子どもたちの逃げ場かつ、ワンストップで支援が受けられる総合支援拠点のモデルづくり

こちらは3keysがかつてから実施していけたらと思い、温めていたものです。

虐待は児童相談所、いじめは教育委員会、犯罪被害は警察、自殺相談は厚生労働省、妊娠相談やセクシュアリティや引きこもりはまた別のところ…しかし、虐待が自殺願望につながったり、いじめが犯罪被害に発展したり、性虐待が妊娠につながったりと、なやみが複雑であればあるほど、1つの相談機関では解決できないことの方が多いです。

そのたびに子どもたちは新しい支援機関に相談をして、一から悩みを打ち明けたり、知らない場所に連れていかれるのは、相談のハードルをさらに上げてしまうと、もどかしい思いをしてきました。

一つの場所で、様々な相談が乗れるようにしたい。また、悩みが深刻化する手前の段階で、相談しなくても逃げ込める場所を作ってあげたい。そう思ってきました。

地域には子どもたちのために色んな居場所が開かれていますが、虐待やいじめ、性被害を受けた子どもたちにとって、地域はかえって相談しづらい場所になりかねません。自分たちの相談が、親や学校に知られるのではないか、友達に相談したことが伝わってかえっていじめの原因になるのではないか、相談先への行き帰りに誰かに会ったら… 子どもたちはそんなことを思い、自分の身近な人や場所にはかえって距離を感じることが多々あります。

渋谷や原宿や繁華街。そういう場所が居場所がない子どもたちの逃げ場になるのは、そういった背景があります。

子どもたちから心理的距離・物理的距離が離れているけれど、行きづらくない場所に子どもたちの総合支援拠点かつ逃げ場を子どもの個人情報の観点や、あらゆる支援機能を持った場所にするために、以下の条件の物件を探しております。是非、物件提供をしていただける方はご連絡をいただけますとありがたいです。非常に厳しい条件であることは重々承知ですが、子どもの安全や、相談へのつながりやすさ、子どもの心理的な安心感を最優先するためにも、是非ご理解・ご協力いただけますと幸いです。

<物件の条件>
・300平米以上(ワンフロアあたり150平米以上)
・目黒~池袋付近で駅から場所まで住宅街や、暗い道を通らない場所(徒歩10~15分以内)
・1種低層地域以外
・支援拠点として改装、フルリノベーションが可能な場所
お問い合わせは、こちらよりお願いいたします。

一緒に参画いただける方募集中!

  • 寄付

    一人ひとりにできる応援の形を継続していただくこと。 それが最も有難い支援であり、私たちの活動のエネルギー・パワーにつながります。

アクションリーダー プロフィール

森山誉恵

認定NPO法人3keysの専従職員兼代表理事。

大学時代から子どもの教育・福祉にまつわる活動を続けている。
現代ビジネスで「いつか親になるために」を連載中。
http://gendai.ismedia.jp/category/takaem

全国子どもの貧困・教育支援団体協議会 幹事
東京都「共助社会づくり検討会」委員
2011年社会貢献者表彰 2016年人間力大賞受賞

団体/企業詳細

団体名
  • 認定NPO法人3keys
連携パートナー
  • 各児童養護施設、母子生活支援施設、自立援助ホーム、子ども向けの民間や行政機関など
活動地域
  • 学習支援:東京都、神奈川県、 生活・総合支援:全国

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