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包摂された地域コミュニティづくりから、誰ひとり置き去りにしない社会をつくる

特定非営利活動法人しんせい

実行中

更新日:2019.10.01

しんせいは、東日本大震災・原発事故の影響を受ける福島を新生し、明るく平和な社会を創造する活動を行っています。

就労継続支援B型事業所として、お菓子づくりやミシン作業、園芸などの仕事を行う障がい者福祉サービスの提供を行うほか、復興支援として、企業やNPO、地域住民と連携しながら、複数の福祉事業所が協働した仕事づくりのしくみをつくってきました。

わたしたちは、これらの活動とともに、障がいのある方も「社会的排除」の状態にある方も、誰もが活躍できる“包摂された地域コミュニティ”づくりから、誰ひとりとして置き去りにしない社会をめざしています。

キーワード

アクション詳細

現状とビジョンのギャップ、課題の構造

地域には、「障がい福祉サービスの受給はできないが、サポートを必要としている人」も多く存在しています。そうした方々は自分から助けを求めにくく、仕事や居場所、行き場がないなど、「社会的排除」の状態で弱い立場におかれており、その方々を支える受け皿や環境は十分でありません。

障がいの有無にかかわらず、「社会的排除」の状態にある方が、埋もれることなく、社会で活躍できる地域コミュニティづくりと、そうした方々を支え続けるための持続可能な事業をつくることが大きな課題です。

アプローチの方法

仕事にあわせて人を集めるのではなく、「人」にあわせて仕事をつくる

わたしたちが大切にしていることは、仕事にフィットする人を集めるのではなく、その人にフィットする“役割”や“出番”をつくること。しんせいでは、仕事の作業や役割を1122もの項目に見える化し、スタッフや利用者、スポンサーのひとりひとりの特性や希望にあわせて、その人の力を最大化する仕事をつくっています。

 

■ 就労継続支援B型事業所しんせい
障がいのある方がお菓子づくりやミシン作業、園芸などの仕事を行う、障がい者福祉サービスを提供する事業所を運営しています。ここでは、作り手である障がいのある方の特技を生かして商品をつくるだけではなく、残り布も新たな商品に生まれ変わらせるなど、人の魅力も、モノの魅力も最大限に引き出し、品質の高いモノヅクリを行っています。

■ Very Blue Project
障がいのある方への仕事と居場所づくりだけではなく、どんな人とも「働くことの喜び」を共有でき、支え合うしくみを展開すべく、2019年秋、新たなプロジェクトをスタートさせました。福島県郡山市の逢瀬町にブルーベリー畑を開拓し、「社会的排除」の状態にある方や若者などと仕事をシェアするとともに、企業や一般向けの研修も行っていく場をつくります。畑の開拓における水の確保やブルーベリーの栽培、商品開発などの一連のプロセスに、さまざまな人が関わり合うしかけをつくることで、誰もが活躍できる”包摂された地域コミュニティ”をつくっていきます。

これまでの活動実績

東日本大震災から生まれた
「福島発:障がい者協働プロジェクト」


2011
3月の東日本大震災、福島第一原子力発電所事故後、避難が続く双葉郡の福祉事業所や障がいのある方を取り巻く環境は深刻なものでした。避難所から仮設住宅へと度重なる避難により、引きこもりがちになる方や、どこに助けを求めたらよいか分からないという方が数多くいました。また、福祉事業所自体も、避難の過程における利用者や職員の減少、風評被害による商品の売上低迷、仕事がなく利用者への工賃が支払えないなどの問題を抱えていたのです。

これらの問題を受け、2011年から交流サロンを実施し、2013年には、企業・NPONGO・地域住民がネットワークをつくり、双葉郡内や避難先などにある13の福祉事業所が協働した仕事づくりプロジェクトを立ち上げました。企業の支援や指導を受けながら、お菓子づくりやミシンの技術と知識を学び、13の福祉事業所が仕事を分け合い、数多くの仕事を請け負うことができるしくみです。

このプロジェクトにより、企業の専門的な視点や技術を障がい者の仕事に活かし、質の高い商品づくりが可能となりました。震災から8年経過した現在は、復興期で収束しつつありますが、パートナーシップによる新しい福祉の模索と実践が評価され、2017年「第一回ジャパンSDGsアワード」で内閣官房長官賞を受賞しました。

現在、クラウドファンディングに挑戦中です!

しんせいで働く障がい者が抱く夢を一緒に叶えるべく、クラウドファンディングに挑戦しています!

ここで働く障がい者のなかには、避難前は農業の仕事に就いていた方々が8名います。「いつか、農業に戻りたい」という希望を持ちながら、9年の避難生活を続けてきました。故郷に戻っても「通える福祉事業所がない、病院がない、独りぼっちで孤立する」などの理由から避難先に留まる障がい者は少なくありません。

彼らの夢を叶えたい。その想い一心で、2019年秋に、休耕地でブルーベリー畑つくりをスタートさせました。
しかし、畑には休憩スペースもトイレもありません。近くのトイレを借りるには徒歩30分以上かかります。働く障がい者が安心して作業するためには、仮設ではないトイレをいち早く整備し、いきいきと、このブルーベリー畑で、働いてほしい。その実現に向けて、「朝日新聞社のa-port(クラウドファンディング)でトイレの設置のご協力」を募っています。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

■ 支援期間は終了しました。ご協力いただき、ありがとうございました!
https://a-port.asahi.com/projects/shinsei/

一緒に参画いただける方募集中!

  • 寄付

    東日本大震災・原発事故後のふくしまが明るく平和であるように、多様性が尊重され、誰もがいきいきと生きる社会の実現には多くのみなさまのご理解と協力が必要です。あなたの応援をお待ちしています。

アクションリーダー プロフィール

富永 美保(とみなが みほ)

特定非営利活動法人しんせい 代表理事

2011年よりJDF被災地障がい者支援センターふくしまの職員として避難障がい者ための「交流サロンしんせい」を担当。福祉サービスにつながらない避難者も受け入れ多様な方々が共に活動する場つくる。2013年からは特定非営利活動法人しんせいの理事として「企業」×「NGO・NPO」×「避難の続く福祉事業所」の協働の仕事をつくる。

団体/企業詳細

団体名
  • 特定非営利活動法人しんせい
活動地域
  • 福島県/郡山市

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