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介護マッチングシステムで生きがいと楽しみを継続できる社会をつくる

一般社団法人 fukucier

実行中

更新日:2020.07.17

fukucier(ふくしぇる)は、福島県内で、介護を必要としている人とアクティブシニアをマッチングする、「介護等スキルシェア」のサービスを提供しています。

超高齢社会が到来し、従来の医療制度や介護保険制度では対応しきれない問題が、至るところで生じています。家族構成も変化しているなかで、これまでの制度や考え方にとらわれない“みんなで支えあうしくみ”が必要です。

私たちは、「介護が必要な人」と「支える人」をマッチングすることで、いくつ年齢を重ねても、みんなが「生きがい」と「楽しみ」を持って暮らせる社会をめざしています。

キーワード

アクション詳細

現状とビジョンのギャップ、課題の構造

人生100年時代の超高齢化・人口減少社会に突入したいま、介護や支援を必要としている本人も、それを支える側も、どちらの立場においても、“いつまでも安心して楽しく暮らす”ことが難しい状況が起きています。

例えば、現在の介護保険制度では、入浴・排泄・食事等、日常生活に必要なサービスの提供を受けることができますが、対象者や受けられるサービスが特定されており、高齢になって身体が不自由になると「お墓まいり」や「犬の散歩」等、今まで当たり前にできたことが夢になってしまうことがあります。また、一人暮らしの高齢者や障がい者においては、トラブルや孤独死のリスクから賃貸物件の入居を断られるケースも少なくありません。

そして、こうした方々をサポートする「支え手側」も悩みを抱えています。介護専門職の負担はもちろん、介護が必要な方を持つ家族においては、介護と仕事の両立に悩んでいる方が多く、離職者が増加。人手不足の企業においてはそれが大きな痛手となり、家族の介護が必要な職員をサポートする体制をどう整えていくかが喫緊の課題となっています。

社会保障費の増加も深刻なうえ、介護や支援を必要とする高齢者や障がい者を、介護専門職や家族だけではなく、地域内でより個別に支え合いサポートしていくしくみづくりが早急に求められています。

アプローチの方法

高齢者や障がい者も。その方々を支える働き手の方々も。両者がいつでも、いくつになっても「生きがい」と「楽しみ」を持って、安心して暮らしてほしい。私たちはそうした想いから、公的サービスの補完的な役割を担うサービスを展開しています。

介護を必要とする人の日常の生活をお手伝いするのは、弊社認定コンシェルジュ
アクティブシニアから子育て世代のママまで、現在では約130名の方がコンシェルジュとして登録し、弊社の日常生活支援養成講座を受講後、チーム体制で利用者を見守り、サポートを行っています。専門の介護人材だけでなく、ボランティアでもない、ちょうど中間の立ち位置。だからこそ可能なサポートも充実し、利用者とほどよい距離感を保つこともできます。コンシェルジュにとっても、スキマ時間を活用してスキルアップをしたいという希望を叶える場となり、助け合い・支え合いの関係ができています。

【個人向けサービス】

  • 居住支援サポート
    「福島県住宅確保要配慮者居住支援法人」の指定を受け、高齢者や障がい者が賃貸物件に入居する際の見学や契約のサポートを行うほか、入居後も継続した見守りや生活サポートを行います。
  • 生活支援サービス
    買い物や墓参りの付き添い、夜間の見守り、ゴミ出しのほか、公共サービスだけではまかなうことができない、趣味や体操、軽作業など、楽しい時間を共に過ごす、日常生活の身近なお手伝いもしています。

【法人向けサービス】

  • 介護離職予防
    働きながら介護をする方が、産業ケアマネジャーに気軽にいつでも相談できる環境をつくっています。SNSでのやりとりや面談を通して、個人の悩みを聞くことはもちろん、介護と両立しやすい働き方や社会資源の活用を提案します。担当ケアマネジャー等とも連携し、外部の目線からサポートすることで、お互いにとってよりよい最適な方法を見つけていきます。
  • 障がい者雇用
    障がいのある方が働きやすい職場環境をどう整えていくか、周りはどう対応するとよいのかといったお悩みや仕事中の介助サービスも提供しています。

  • 企業連携・協働
    医療機関等と連携して社会資源の少ない地域へ支援サービスを提供し雇用創出をしています。企業と連携したICTを活用し、独居高齢者の活動量測定に応じた健康チェックの他、自治体等と連携した高齢者へのオンラインの普及活動などを通して、地域社会の発展をめざしています。

今後のマイルストーン

私たちのサービスは、介護や支援を必要としている方からのご依頼はもちろんですが、「介護を受けるのは少し抵抗があるな」と感じている方にも、困ったときにはいつでも利用してもらいたいと思っています。
そこで私たちはいま、利用者本人やその家族が、気軽に相談・依頼ができ、提供したサービスが可視化できるWEBアプリを開発しています。介護や生活の様子の写真や動画もアプリに記録できるため、離れて暮らす家族の見守りや、つながりを深めるツールにもなると期待しています。

さらに、介護人材不足の解消や社会保障費の抑制のしくみを福島県広域的に活動の場を広げていきたいと考えています。こんな時だからこそ医療や介護の後方支援となれればと考えています。あなたのスキマ時間やスキルを活用することで誰かの「困った」をサポートすることができます。「私なんて何も役に立てない」と言う方ほど、コンシェルジュとして活躍されています。業務や会話などを分析し、そのサポート技術に合わせたマッチングをすることで、県内各所にコンシェルジュを増やしていきたいと考えています。

一緒に参画いただける方募集中!

  • 連携メニュー(法人・団体)

    帰省や介護に不安を抱える今だからこそ 、私たちが行うサービスを福島県内にご家族がいる全国の方々に一人でも多くお届けしたい。情報発信にご支援いただける媒体等をお持ちの企業や団体様を探しています。ぜひご協力お願いします。

  • 連携メニュー(法人・団体)

    組織で働く方々の介護・介助に関するサポートを、従業員の福利厚生の一つとして取り入れたい、高齢者及び障がい者雇用について相談したいなどのお悩みのある企業様、ぜひ一度、お問い合わせください。 

  • 連携メニュー(法人・団体)

    ICTを活用した独居高齢者の活動量測定に応じた健康チェックや、高齢者へのオンラインの普及活動などのサポート等を企業様や自治体等と連携を行っています。連携・協働にご興味のある方はぜひ一度、ご相談ください。

アクションリーダー プロフィール

小林 しのぶ (こばやし しのぶ)

一般社団法人 fukucier 代表理事
ケアマネジャー・社会福祉士・介護福祉士

福島市出身。主任介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士の資格を持つ。会津若松市の自宅で夫と長男との3人暮らし。家族一緒の食事で気分転換する。
fukucierが行う「介護マッチングシステム」は、2019年2月にふくしまベンチャーアワード2018最優秀県知事賞受賞した。

団体/企業詳細

団体名
  • 一般社団法人 fukucier
活動地域
  • 福島県

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