テクノロジー社会で私たちが作る、水族館の理想形
青木 和輝
デジタル技術の進歩により、水族館の外でも生き物とのふれあいが体験できる時代になりました。デジタル動物展示、ロボットイルカなどの取り組みを通じて、娯楽・研究・保全・教育という伝統的な「水族館の機能」を果たすことはできるかもしれません。しかし、それで本当に十分なのでしょうか?
水族館の存在意義とは、自然や生き物とのつながりを感じられる機会をつくり、環境問題への関心を高めることではないでしょうか。先進国では、水族館・動物園が環境問題の訴求をすることで社会全体での環境保全活動をリードしている構造がありますが、日本の現状ではまだ課題が山積しています。
あなたは、どんな水族館なら自然や生き物をもっと身近に感じられますか?提供する体験、伝えるべきメッセージ、そして未来の水族館の役割を、みなさんと一緒に考えていきたいです。
アクション詳細
目指す社会のあり方、ビジョン
ビジョン:自然や生き物とのつながりを、いつまでも感じられる社会
現状とビジョンのギャップ、課題の構造
欧米の水族館先進国においては、ダイアグラムに描いたような、水族館が社会全体での野生生物・自然環境に対する保全活動の推進をリードするシステムが確立されています。すなわち、次のようなステップが成立しています。
1.水族館が保全活動のリーダーとしての役割を市民や様々なステークホルダーへ訴求することで、水族館の創出価値を社会で拡めます。
2.水族館が多様な協働相手からの協力と資源を動員し、安定した自律的経営を可能とします。
3.これにより、社会全体で野生生物や自然環境に対する保全活動が推進されます。
一方で、わが国においては、このような構造がまだまだ確立されているとは言えない状況です。さらに、動物福祉・動物の権利などの観点から、水族館に対して厳しい目が向けられています。そのような批判へ十分に立ち向かえるだけの、水族館の社会的価値とは何でしょうか?そして水族館はこれからそれを持続的に創出していくことが本当にできるのでしょうか?
例えば、都市化により子供たちの自然体験が減少する昨今、自然や生き物へ触れる機会を提供する意義は大きいです。また水産大国である日本には、地域の漁業や食の歴史と文化を伝承することへの期待もあります。社会におけるデジタルテクノロジーの革新も積極的に活用しながら、この問いへ共に向き合い、共にイニシアチブを執っていただける方を募集しております。
アプローチの方法
現在、東京都立大学大学院 経営学研究科において、水族館が他のステークホルダーと協働して創出している価値とその経緯について、研究を行っています。
これまでの活動実績
アクションリーダー プロフィール
- 青木 和輝
-
環境教育活動家
青木 和輝(あおき かずき)
Kazzki AOKI
1988年生まれ (Generation Y)
長野県松本市出身、東京都墨田区在住
ビジョン : 自然や生き物とのつながりをいつまでも感じられる社会
本業のITコンサルの傍ら、10年以上携わっている水族館ボランティアを軸として、様々な活動へ参画していくパラレルキャリアを実践しながら、国内外の環境教育のレベルアップを目指しています。*環境教育:「生物多様性を次世代へ受継ぐために行動する人」の育成
団体/企業詳細
- 団体名
-
- 青木 和輝
応援メッセージ
-
私たちもやってみたいです。
2022.07.06
-
水族館が好きなので、僕も自然を守れるように精一杯頑張ろうと思います。
2024.01.19
コメントを残す