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人口ゼロからの浪江町の挑戦。「加点法」でのまちづくり。

一般社団法人まちづくりなみえ

実行中

更新日:2018.07.23

原発事故により全町避難を余儀なくされた福島県浪江町は、2017年3月末、6年に及んだ避難指示がやっと一部で解除され、本当の復興まちづくりが始まりました。2017年には、町の将来をかけて地域コミュニティの再構築と賑わいの再生に挑む、町が出資する「まちづくり会社」が誕生。住民の帰還は少しずつ進んでいますが、町が元の姿を取り戻すためには、行政の力だけでは足りません。壊れてしまったコミュニティの再構築を通じて住民の力を引き出すこと。そして、原子力災害を経験した浪江ならではのコンテンツを生かして交流人口増加につなげ、町の賑わいを取り戻すこと。この難しいけれどやりがいのある仕事を、民間ならではの機動力を生かして実行するために、浪江町はまちづくり会社を立ち上げました。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

2011年3月11日の原発事故によって失われた浪江町のコミュニティを再建し、もういちど町民が自らを治める姿を取り戻す手助けをすること。浪江町だからこそ伝えられるコンテンツを積極的に活用して交流人口を増やし、まちに賑わいを取り戻すこと。これらのことを、行政と協力しつつ、民間ならではの自由な発想と自由な行動でどんどん実現していきます。

浪江町でいま「まちづくり会社」を立ち上げる意味は、「町を将来につなぐ」、この一点に尽きます。帰還開始後、文字通りゼロから始まっているまちづくりです。避難指示解除を迎えたとはいえ、今はまだ人口約400人、半数以上が65歳以上。帰還率も2%程度です。足りないもの、減ったものを探し出したら切りがありません。でも、ゼロからだと思えば、全ては加点法。

こんな土地だからこそ、できることが必ずあります。たとえば、これまでにない働き方の社会実験の場所にもなるでしょう。一人が何役も担ってもいいし、都市との二地域居住でも、夏だけ働くのも、週末だけ仕事をするのも、起業家との兼業公務員、定年制廃止でもいい。「一軒ずつ、明かりが灯るのが嬉しい」「最近、駅前の飲み屋が再開した」。いま浪江町では、ひとつずつ、手触り感のある議論が始まっています。

アプローチの方法

2018年4月から業務を開始したまちづくり会社では当面5つを主要事業とします。将来的には2020年春に完成予定の「道の駅」の運営も行なっていきます。

1 公共施設等管理事業

震災前は200名ほどの町民が公共施設の草刈りや清掃などの作業を行なっていましたが、震災を経てその仕組みは崩壊。しばらくの間はまちづくり会社が町営施設の維持管理業務を委託し、町民登録者を募り管理を行います。

2 地域づくりコーディネート事業

震災前は、49の行政区ごとに機能していた「自助・共助」「住民自治」の仕組みを取り戻すべく、コーディネーターによる住民の課題解決促進事業を行います。現在は、一度浪江を離れた人々がまちに「点在」している状態です。そこから住民をつなげ、新しいコミュニティをつくりだすべく、行政と住民の間に入って中間支援的な動きをするコーディネーター業務を進めます。

3 視察対応・語り部育成事業

現在浪江町には視察の問い合わせが多く、役場の職員が対応する規模を超えています。そのためまちづくり会社でヒアリングなどを担当し、視察に来た方々のニーズに沿った対応ができるよう調整します。また、町民による語り部の育成も大切な業務です。視察に来た方々に様々なことを伝える担い手を育成する仕組みを整えます。

4 観光ツアー、イベント事業

まちづくり会社のミッションのもう一つの柱は、交流人口を増やし、まちの賑わいを取り戻すことです。役場庁舎の隣にできた仮設商店街「まち・なみ・まるしぇ」では、毎月まちづくり会社企画運営のもと「まるしぇの日」というイベントを開催しています。

 

これまでの活動実績

「なみえ駅近キャンプ」

2017年9月と10月に開催した、役場職員はじめ有志による実行委員会が企画した「みんなで浪江のまちづくりを考える」ためのキャンプイベント。みんなでおいしいものを食べながら、お酒を飲みながら、町内外の様々な方々が参加し、自由に意見交換を行いました。このイベントには町内外から定員一杯の50人以上が参加し、多くの笑顔と対話とアイデアが生まれました。

アクションリーダー プロフィール

菅野 孝明

浪江町役場 産業振興課 商工労働係(一般社団法人まちづくりなみえ 事務局)
建設コンサルタント、進学準備教育企業を経て、2012年にNPO法人ETIC.の「右腕プログラム」
浪江町復興支援コーディネーターに応募し採用される。 派遣後は、町民の広域分散避難の中での津波被災地復興および
中心市街地のまちづくり計画作成・調整支援、住民との合意形成支援を行ってきた。
2015年4月~9月まで他町村の支援のために一旦ふくしま市町村支援機構へ転職するも、
10月からは浪江町に戻り、現在は町全体の復興事業のハード・ソフトの進行管理支援を行い、
役場内の横断調整や課題解決支援を通し、人口ゼロからの「加点法」でのまちづくりに挑戦している。

団体/企業詳細

連携パートナー
  • 浪江町
活動地域
  • 浪江町

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