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非同期学習を用いた低中所得国におけるグローバルヘルスリーダーの持続的な育成

TOMO Global Health

実行中

更新日:2021.11.16

国際保健分野の課題解決には、分野や国境の壁を越えた連携が不可欠です。さらに今回のパンデミックを受けて、保健医療分野におけるリーダー育成の必要性がいっそう世界中で叫ばれています。

しかしながら、低中所得国ではヘルスケア人材が絶対的に不足しており、医療現場でのリーダー育成も十分ではありません。短期間の国際交流では医療系学生間のつながりを持続しづらいこと、医学教育において保健医療分野の課題解決に取り組む機会が少ないことが要因として考えられます。

そこで、低中所得国におけるグローバルヘルスリーダーを持続的に育成するオンラインプログラムを開始しました。ケーススタディ、グループワーク、コーチング、クラウドファンディングの支援などを行うことで、自分でプロジェクトを遂行し自己効力感を高められる環境を整えます。分野や国の壁を超えて連携体制を築いていけるグローバルヘルスリーダーを育成していきます。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

団体ビジョン
地域特有のニーズを掴んだ若手ヘルスケア人材が自発的・長期的に保健課題の解決に取り組むことで、ひとりひとりが自らの能力を最大限発揮して活躍できる自立したコミュニティを実現する

団体ミッション
国際保健分野の知識、課題認知力・解決力、リーダーシップ、多様性享受性を兼ね備えたグローバルヘルスリーダーを持続的に育成し、彼らの世界にまたがるネットワークを構築する

代表の想い
バックグラウンドに関わらず、自分の能力を最大限発揮してやりたいことに取り組み、各個人が活躍できる社会をつくるというのが大きな目標です。そのなかでも特に、将来保健分野に携わろうと思って勉強している学生や若手のヘルスケア人材たちが他国の事例や自分のコミュニティが抱えるさまざまな問題を広い視野でとらえて、どのように課題として認知して行動を起こせるかに焦点を当てています。私自身一参加者としてそういった姿勢を磨きつつ、熱意ある若者のコミュニティを一緒に築き上げていきたいと考えています。

国の抱える課題は単なる大きい小さいといった規模感では測れず、その根底にある原因やコミュニティによって重視するものが変わると思っています。インフラ、資金、医療者数といった面では低中所得国の方が現時点で不利な状況にあると思いますが、だからと言って先進国の医療に全く問題がないわけではありません。イギリスも日本も、急速に進む高齢化社会において医療をどのように支えて質を保っていくかという問題を抱えています。

課題の大小という評価より、目の前の課題に対して自分には何ができるのかを考えていく。その考えるきっかけを与えられたらと思いますし、実際に動き始めるときに「意外と自分でアクションを起こせるんだ」と自己効力感を高めるようなプロジェクトにしていきたいです。

アプローチの方法

事業は三本柱で進めていきます。一つ目は約一ヶ月で回していくケーススタディ・プログラムです。参加者である医療人材は決められたテーマに関する課題資料を熟読し、根本的な課題を深掘り解決策を考えます。質の高い専門家の講義を受けたり、共同編集可能なオンラインツールやZoomで時差や場所の壁を超えたディスカッションを行ったりして、グループごとに解決案の戦略計画をビデオ・ポスター発表といったアウトプットにまとめていきます。

二つ目は、少人数でグループワークをしたり、オンラインでお互いにビジョンピッチやコーチングをしたりして、グローバルヘルスリーダーとなる若者同士の生涯に亘るネットワーキングの機会を作ることです。毎月新しいペアを組み、気軽にコミュニケーションを取って相談し合える関係の構築を目指します。

三つ目に、Project Based Learningとして、メンターによるプロジェクトサポートやクラウドファンディングの支援などを行うことで、自分でプロジェクトを遂行し自己効力感を高められるような環境を整えていきたいと考えています。インプットをして知識を身につけることも大切ですが、私たちは「その地域が抱えるニーズに合わせて、身につけた知識と自身の経験を融合させながら各個人がやりたいプロジェクトに取り組んでいける」という姿を目標にしています。

今後のマイルストーン

継続的に行っていくこと
・参加者出身国の数の増加
 ○ インドネシア、ガンビア
・様々な国際保健のトピックをテーマとするケーススタディの継続的な開催
・医学教育や国際保健をテーマとする国内外の学会、アワードへの積極的な応募

具体的な達成目標
<1年後までに>
1.広報体制の確立
2.状況に応じた運営体制の強化
3.成果報告レポートの作成

<3年後までに>
1.年単位のプログラムへの発展
2.Project based learningの開始
3.メンター制度の整備
4.オフライン交流の実施

必要なリソースや提案したいこと

アドバイスいただきたいこと

・参加者が作成する戦略計画案やアウトプット(ビデオ、ポスター等)を、プログラム終了後、どうしたら効果的に活用・発信していけるか
・どのような指標を用いたら、TOMO Global Healthの活動成果を客観的にモニタリングできるか
 ○ 複数回のケーススタディをまたいだ、参加者の成長度合いの評価
 ○ プログラム内容の質の評価

アクションリーダー プロフィール

島戸 麻彩子

University College London 医学部医学科5年生/
江副記念リクルート財団第47回学術部門奨学生。国際バカロレア ディプロマ取得、UWCインド校首席卒業。小学生時代から国際保健分野に高い関心を持ち、過去にはチャリティー団体の大学支部リーダーとして、ガンビアでの妊産婦の健康や子どもの栄養改善を目指すプロジェクトを発足。ロンドンで医学を学びながら、日本のIT系ベンチャー企業で医療アプリ事業展開のリモートインターンや国際開発学勉強会運営にも取り組む。

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