腸内細菌カプセルで、世界中の人々のウェルビーイングを向上させる。
NERON
NERONは、腸内細菌を使ったマイクロバイオームの研究と開発をしています。
マイクロバイオームとは多様な微生物の集合体のことで、近年の研究では、ヒトの体内にも多様な微生物が生息し、健康や疾患と密接に関係していることがわかってきています。また人の腸内細菌には地域性があり、住んでいる国や遺伝的背景ごとに優勢な菌が異なっているのです。
そこで世界一幸福度の高いフィンランド※に住む人々の幸福度に寄与する腸内細菌を特定し、カプセル化して販売するための商品開発を行っています。幸福度が6年連続ナンバー1のフィンランド由来の菌を大腸に根付かせることで世界中の人のウェルビーイングに貢献したいと考えています。
※出典:国連「世界幸福度報告書2023」
アクション詳細
目指す社会のあり方、ビジョン
幸福度No.1フィンランド由来の腸内細菌で世界中の人のウェルビーイングに貢献したい
『NERON』のメンバーは、僕とマーケティングを担当する元同僚の2人がメインで、まもなく登記し、フィンランド大使館商務部を通じて得た情報をもとに、データを分析して年度内には幸福度に寄与する細菌を特定する予定です。その後、ヒトの体内で作用する最適な複数の菌の組み合わせ「菌叢(きんそう)」を開発します。同時に資金調達も行いながら、2025年にサプリメントとしての発売を目指しています。
将来的には、医薬品として整腸剤に代わる治療・予防効果のあるものにしたいと思っています。さらに、一部の国や地域で合法となっている大麻産業にとって代わるような、リラックス効果やメンタルレベルの改善を狙っています。
映画の世界観で言えば、『マトリックス』に出てくる「赤のカプセル」です。飲むことで世界を救うために戦える、頑張ろうとしている人の背中を押すようなカプセルを作りたいと思っています。
『NERON』という社名は、NEURON(神経)から取りました。リーディングカンパニーになるためには親近感が大切です。世界中で知られている言葉であること、また語感がメロンに似ていて親しみを持ってもらえるようにと願い、名付けました。
説立の背景
19歳の頃に「35歳で起業したい」と意識し始め、社会に対するインパクトが大きいバイオテクノロジーの分野に進みました。
大阪大学大学院に進学し、ドラッグデリバリーシステムという体内の炎症がおきている部位に、炎症を鎮める薬を選択的に運ぶシステムを研究しました。
就職活動でも、将来の起業のためには規模の大きい仕事をしたい、自分のもつ資格や専門性を活かしたいと思って大手食品会社に入社。精神を安定させるホルモン「セロトニン」の分泌を促進するビフィズス菌を発見し特許を取得、その菌を活用した商品を開発するなどしていました。
そんな中、会社の同期が亡くなるということがありました。彼の死が信じられませんでしたが、告別式で遺体を見た時「本当なんだ、人間ってけっこうすぐ死んじゃうんだ」と思いました。早くやらないと人生には時間がないなと認識し、2021年にビジネスプランコンテストのTOKYO STARTUP GATEWAYに応募。レジリエンス賞を受賞しました。
▲TSG2021で発表する長﨑さん
そして35歳になった2022年、10年務めた企業を退職し、法人登記して起業しました。
研究者としては普通の人が1日1つやるところを8倍やる、同時並行でとにかく試行数を多くして多くのデータを出すことを心がけてきました。経営者としても愚直に諦めることなく、挑戦を続けていきます。
アクションリーダー プロフィール
- 長﨑 恭久
-
NERON 代表/TOKYO STARTUP GATEWAY2021レジリエンス賞
フィンランド由来の腸内細菌で Wellbeing を実現するNERON代表。腸内細菌と病は気からの研究者。元国立研究開発法人理化学研究所研究員。大阪大学大学院修了。抗ストレス作用、認知機能の改善、鎮痛、食欲制御、粘膜免疫学などが専門。東京都主催TSG2021レジリエンス賞受賞。Tokyo Startup Degawa 2022に出演。
コメントを残す