海とつながるしくみと、海とともに生きる仕事をつくる

合同会社はまから
実行中
更新日:2019.12.26
アクション詳細
目指す社会のあり方、ビジョン
「はまから」には、3つの想いを込めています。
▶「from」:この浜から海と人とのつながりを変えていくきっかけを生み出したい
▶「precious」:子ども・お魚・海、浜の宝をこれからも守り続けたい
▶「color」 :各浜それぞれの特色を大事にしたい
私たちは、海とつながるきっかけや海とともに生きる仕事をつくり、この地域で誰もが「主人公」になれる地域をめざしています。
現状とビジョンのギャップ、課題の構造

福島県いわき市の最北に位置する久之浜漁港は、震災前は市内で一番の水揚げ量を誇り、この地域で獲れる“常磐もの”と呼ばれる魚は、築地市場において高値で取引をされていました。
しかし、2011年の東日本大震災により漁船が全壊するなど、住民の生活や漁業の基盤が大きく失われました。2019年には震災以来8年ぶりに魚市場が再開し、復興しつつありますが、震災後に魚の加工場や小売店の多くが廃業になったことで、「地元の人が地元の魚を気軽に手に入れる」ことすら今はできない状況です。試験操業も未だ続くなか、福島県の漁師の高齢化は全国的に見ても顕著であり、今のままでは、あと数年後には漁師の数が大幅に減ってしまうことは明らかです。
地域の産業を支える漁師の減少、地域の文化である漁業が衰退することは、イコール地域の衰退を意味します。漁師や漁業関係者のなりわいをこの地域でつくるとともに、地元の人や子どもたちが海や魚とのつながりを取り戻すことが喫緊の課題です。
アプローチの方法
私たちは、鮮魚や魚の加工品販売と漁船活用事業、環境保全事業を通して、漁師や地元住民の仕事をつくり、漁師の担い手づくりにつなげていきます。これらの事業は、漁師・仲買人・加工職人が一体となって共同で行っています。
1.鮮魚の加工・販売事業
年間で100種類以上も水揚げされる久之浜の魚介類や加工品の配送・販売を行っています。
お客様に新鮮でおいしい魚を届けるため、久之浜漁港で水揚げされた魚を仲買人が目利きし、加工職人が一次加工のほか、主婦や高齢者が魚を手軽に調理できるよう二次加工品の製造も行い、さまざまな種類の商品を販売します。
2.漁船活用事業
観光ツアーのお客さま向けに、久之浜漁港の遊漁船と連携したツアーや船釣りの企画運営を行っています。
3.環境保全事業
いわき沖の海洋ごみの回収や海ごみ対策について考える企画運営を行います。
4.人材育成事業
子どもや見習い希望者への漁師体験プログラムを提供しています。
5.「おさかなひろば はま水」管理事業
みんなのお魚屋さん「おさかなひろば はま水」の企画・運営管理をします。
「はま水」は、漁師・仲買人・加工職人が共同で運営する、魚の加工・直売&交流スペースです。魚の販売はもちろん、漁師食堂や子どもたちが魚や海を身近に感じながら自由に過ごせる場所としても運営していきます。
アクションリーダー プロフィール
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遠藤 洋介 (えんどう ようすけ)
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◆ 遠藤 洋介(えんどう ようすけ)
久之浜漁港で20年以上漁師として漁船宝福丸に乗船。10年前から船のかじ取りを任され、船長として漁を行う。2017年5月に社員の榊と出会い、榊を普段の漁に同行させながら福島県の水産業の現状や海の魅力について指導を行う。2018年9月からはいわき市漁業協同組合久之浜支所青壮年部部長を務め、若手漁師の取りまとめを行っている。
◆ 阿部 峻久(あべ たかひさ)
1982年 宮城県石巻市出身。会社員として仕事をする傍ら、NPO法人Wunder groundの運営を行う。
地域の人と協働した文化事業やアートプログラムを多く手がけつつも補助金の申請業務や、様々なプロジェクトのマネジメントも行う。合同会社はまからの設立社員として会社の運営を行っている。
◆ 榊 裕美(さかき ひろみ)
1992年生まれ。青森県八戸市出身。地元の高校を卒業後、埼玉県内の大学に進学。在学中に東日本大震災を経験し、ボランティアとして東北へ。大学を卒業し就職するも退職し、縁のできたいわき市の温泉旅館に住み込みで働くことに。一旦埼玉に戻り大学院に進学したが、いわき市久之浜でつながりのできた漁業サポートのプロジェクトに参画するため、休学し2017年にいわき市へ移住。2019年から久之浜に暮らし、合同会社はまからの一員として、地元で取れた魚の卸販売や地域の子どもたちに水産業の仕事を伝える教育事業などを行っている。
応援メッセージ
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がんばれ
2020.11.12
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しゃいくぜーーー
2020.11.12
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海の輪を広げてください
2024.06.12
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