社会課題解決中MAPに戻る

震災で空き家となった古民家を再生。福島の浜通りに、新たな交流拠点をつくる。

木戸の交民家Co-minka

実行中

更新日:2019.12.20

福島県の浜通り、常磐線「木戸駅」から徒歩5分の場所にある築70年の古民家。

多くの被災家屋が解体されている状況の中、この古民家を再生・活用し、この場所を、この地域で暮らす方、働く方、支援者として関わる方々を含めた、地域コミュニティの交流の拠点としようと取り組んでいます。

この古民家を交流の生まれる民家に。この場所から色々な方々と、共に(Co-)が生まれる民家(minka)に。こうした意味をこめて、「木戸の交民家 Co-minka」と名付けました。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

震災から7年が経過したころ、僕は福島の除染や廃棄物の処理など、国の環境回復に向けた取組を広報する部門の業務をしていました。

福島には毎週出張し、さらに地元なので地域の状況は把握していました。仕事の傍らで、震災によって失われずに残った地域資源に想いを馳せ、地元に戻った方や支援で関わる方、除染や解体、廃炉作業などによって多く居住するようになった作業員の方々も含めて、顔の見える交流拠点を作りたいと考えるようになったのです。

僕の想いとしては、放射能汚染が起きた環境を再生させていくという復興の土台となる仕事をしている中で、地域のプレイヤーとしてより現場でやりたいという気持ちがでてきていたんです。具体的には、避難指示が解除されたエリアにおいて、そこで新しい暮らしや仕事をどうつくっていくか、というところに課題意識を持っています。

そして今、震災以降に空き家となっていた楢葉町にある築70年程の古民家を拠点にしながら「木戸の交民家Co-minka」の活動を進めています。2018年6月に住宅宿泊事業法が施行になったので、そこで民泊の届出を出し、農地再生の体験や復興ツーリズムなど、色んな目的用途で広く福島の沿岸部を訪れる方の場所としても提供しています。

避難指示解除後に戻ってきた人たちや、復旧復興事業等で仕事に訪れた方々と、どのようにして互いに顔の見える関係やコミュニティをつくっていくか。そして、福島の沿岸部にある震災後使われていない家屋や農地などの資源を活かしながら、継続的にこの地域にコミットする人をどのように増やすのか。そんなことを考え、場作りを行なっています。

また、農地の面積を広げて農地再生にも取り組んでいます。この地域では農業が基幹産業であったので、使われていない農地や家屋を活用して、顔の見える多様な交流人口を生み出していきたいという想いがありました。

「まちの人たちに目を向けて、今そこにいるまちの人たちと関わりあいながら場をつくっていく」という部分を軸に、休耕地を地元地権者から借受けし、助言を頂きながら交流人口を増やしたり、福島に関心を寄せる人たちにも農業への参加意欲を高めていく仕組みも模索しています。再生した農地では、米の収穫もあるので、地域における地産地消を取り戻すべく、地元の飲食店事業者に販売していたりもしています。

今後はさらに自分以外の地域のプレイヤーがこの地でアクションを起こすときに、ローカルベンチャーラボで学んだことを活かしながら協働して、プレイヤーを増やしていきたいなと考えています。

アクションリーダー プロフィール

緑川英樹

「木戸の交民家Co-minka」運営/
福島県出身。震災を機に、福島出身者こそ実務経験を福島の再生のために仕事をしたいという思いから、震災後から、福島の震災復興関連事業に従事(経済産業省、環境省等)。福島における国の復興事業に従事する一方で、より多くのプレイヤーが福島でチャレンジを起こしていく必要性を感じ、2015年ふくしま復興塾入塾。それを機に2016年8月から福島県楢葉町で古民家を活用した交流拠点「木戸の交民家Co-minka」を福島で出会った仲間らと運営。

団体/企業詳細

団体名
  • 木戸の交民家Co-minka
活動地域
  • 福島県楢葉町

応援メッセージ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。