日常からのパートナーシップづくりを通じて、防災・災害支援のアップデートに挑戦する。
チャレコミ防災チーム/and Beyond カンパニー
人口減少・右肩下がり経済の時代。数年にわたる災害からの復興を、誰が担うのでしょうか?
災害からの復興プロセスは、足し算の支援(不足しているもの・心の隙間を埋める)から、掛け算の支援への接続を進めることが重要です。そのためには、災害支援において、行政・社協に加えて、地域の中間支援機能が果たす役割というものを社会の仕組みの中で当たり前にすることが必要だと考えています。
そこでチャレコミ防災チームでは、災害時の中間支援機能の強化を中心に、日常からのパートナーシップづくりに取り組んでいます。地域内の起動力を高めるために、災害支援のアップデートに挑戦します。
アクション詳細
目指す社会のあり方、ビジョン
チャレコミ(チャレンジ・コミュニティ・プロジェクト)のビジョン
地域に関わる誰もが役割を持ち、地域課題解決に向けて、絶え間なく挑戦が生まれる社会をつくります。
チャレコミ防災チームのビジョン
災害支援をアップデートし、地域内の起動力を高める
災害支援のアップデートとは?
人口減少・右肩下がり経済の時代の復興支援においては、以下の3つのサイクルを回して、地域のマネジメント機能の強化することが重要です。
1. 発災時の緊急対応・生活支援(足し算の支援)
2. 危機を機会に復興まちづくり(掛け算の支援)
3. 日常のアップデート
災害によって生まれたマイナスを埋める「足し算の支援」だけではなく、生活を再建していくための「掛け算の支援」、そして日常からのパートナーシップづくりが、これからの時代の災害支援に欠かせません。
そのパートナーシップにおいては、主に以下3者の連携が求められます。
1. 行政:道路や生活インフラの復旧、避難所設置・仮設住宅などを担う
2. 社会福祉協議会/NGO:ボランティアセンターの設置、がれき撤去や泥だしを行う
3. 中間支援組織:緊急時・発災初期のコーディネート役、長期的な復興まちづくりの牽引
災害支援をアップデートして地域の起動力を高めるには、行政やNGOだけでなく地域中間支援機能の強化が必要不可欠です。
現状とビジョンのギャップ、課題の構造
1. 災害復興は数年かかるが、支援者数は年々減少
2. 高齢化が進む地域社会(都市郊外も)は特に担い手不足
東北の高齢化比率は約25%。沿岸部は特に35%に及ぶところもあり、震災前から若者の不在が大きな課題でした。(3.11当時)また宮城県第三の都市である気仙沼には大学がなく、優秀な人材は進学と共に圏外に流出してしまっています。
3. 地域中間支援機能が活躍するケースもあるが属人的
地域における中間支援機能の重要性、緊急時になるとそれがさらに高まる。しかし現状は毎回手探りで仕組みになっていない。経験しないとわからない。発災した時にはゼロからの試行錯誤。
4. 使える制度や機会は増えている
「ナレッジ」「資金」「人材」など、使える制度や機会は増えているが、そもそも存在をしらない、つながりがないとアクセスすることができない。
アプローチの方法
地域中間支援組織を支えるための新たな仕組みを
今後も同様の局地的な豪雨災害等が予測される中、被災地域内での迅速なプロジェクト推進のためにも「右腕派遣基金」を立ち上げ、発災時に迅速に右腕派遣機能が立ち上げられる準備を進めます。
事前シミュレーションと相談できる地域内外との関係づくり
トライアル的に静岡県熱海市や宮城県丸森町での豪雨災害をケースにしながら、自地域で災害が起こった時の事前シミュレーション研修を開始しています。
本格的な地域中間支援向け研修を開始
2022年4月29日@岡山(中四国ブロック)
2022年5月28日@佐賀(九州ブロック)
東北(仙台予定)・東南海も開催準備中。
平時からできる企業の皆さまとの協働
平時からの繋がりづくりが、災害時の迅速な対応につながります。災害時の迅速な対応が、その後の掛け算の復興・まちづくりにつながります。
これまでの活動実績
「Beyond Confernce 2022」共創プロジェクト作戦会議にて分科会を実施
2022年4月12-13日、鎌倉・建長寺で開催された「Beyond Confernce 2022」のなかで共創プロジェクト作戦会議にて分科会を実施。テーマは「防災・共助を日常からしかける仕組みづくり 〜防災災害支援UPDATE!〜」。
登壇者:三浦 卓也/株式会社フェリシモ 執行役員 新事業開発本部副本部長
武智 直久/株式会社フェリシモ 会員サービス部 企画第一グループ 部長代理
中川 玄洋/NPO法人学生人材バンク 代表理事
地域ブロック別防災・災害支援研修を開催
2022年4月28-29日に岡山県(中四国ブロック)、5月29日に佐賀県(九州ブロック)で「誰一人取り残さない災害支援、 そして日常からのまちづくりへ研修」をそれぞれ開催しました。
中四国:https://chugoku5.hp.peraichi.com/2022
九州:https://peatix.com/event/3232423/
第1回「だれ一人取り残さない防災・災害支援研究会」を開催
2022年5月23日、「だれ一人取り残さない防災・災害支援研究会」の第1回を開催しました。Beyond Confernce 2022で実施した作戦会議から生まれた取り組みです。都市部の大手企業の方、研究機関の方、地域の中間支援組織、福祉施設の運営、災害支援に取り組むIT企業の方など多様な方が20名ほど集まり意見交換を実施しました。
今後のマイルストーン
1. 防災支援UPDATE研究会の実施
今後、防災に向けて企業や個人として何ができるのか、継続的に意見交換やアイディアディスカッションを実施していくための研究会を発足します。
2. エリアごとの研修会の実施
2022年4月28-29日に岡山県、5月29日に佐賀県で「誰一人取り残さない災害支援、 そして日常からのまちづくりへ研修」をそれぞれ開催しました。
研修で得た知見を集約し、まずはオンラインで参加可能な研修会の設計に向かっています。
災害支援アップデートの事例
熱海での中間支援機能強化の取り組み
2021年7月3日に発災した熱海市伊豆山における土石流災害に伴い、地元のまちづくりNPO「atamista」の応援要請を受け、現地での被災者支援、その後の復興まちづくりに向けたチームづくりを進めています。被災者の生活を支える活動や、被災された事業者の再建などをサポートしていくことを想定しています。この活動を通じて、以下のような動きが生まれました。
・地元コワーキングスペース運営会社と協働し、保育士さんたちもボランティアで参加
・お母さんたちのコミュニティ拠点、地蔵堂再生
・介護タクシー、株式会社伊豆おはなの事業継続支援
・地元の弁当店店主がNPOを発足
・クラウドファンディングも成功(2022年1月22日募集終了)
資料ダウンロード
本プロジェクトの詳細は、下記のPDF資料をご覧ください。
防災・災害支援のアップデートを考える
https://2020.etic.or.jp/wp-content/uploads/2022/06/bousai.pdf
アクションリーダー プロフィール
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団体/企業詳細
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