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中高生向けタイ研修旅行を通じて、社会課題の学びを深めてアクションへとつなげる。

聖学院中学校・高等学校

実行中

更新日:2022.06.29

聖学院中学校・高等学校では、1988年から30回以上続く伝統として13日間のタイ研修旅行を実施しています。

2019年には計32名の中高生が参加しました。その年のテーマは「ジブンゴトを社会課題化する」。個人的な問題意識を刺激し、個人の関心の延長線上に社会課題を位置づける方向で学びを進めました。そのために事前学習として「社会課題解決中MAP」を活用。ソーシャルアクションと社会課題について学ぶワークを実施しました。

タイ研修旅行では、山岳少数民族を支援するメーコック財団やアブアリ財団を訪れ団体の活動に参加するほか、山岳少数民族の村にホームステイをし現地の生活を体験するなどしました。帰国後は『タイ研修旅行レポート集』を発行・販売。収益はメーコック財団、アブアリ財団などに寄付されます。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

聖学院中高のタイ研修旅行の始まりは1988年。当時、聖学院中高の教員だった戸邉治朗前校長先生が、現地でツアーガイドをしていたピパットさんらと「メーコック・ファーム・プロジェクト」を立ち上げて以来続く研修旅行で、今回が第30回となります。

「メーコック・ファーム・プロジェクト」初期の活動はチェンライ教育大学(現チェンライ ラーチャパット大学)経済学部観光科の教員と学生らの協力と支援の下に始まった「スタディーツアー」でした。地域の村やタイ北部山岳地帯の少数民族の村を訪れ、その生活を紹介するというこの活動には、タイ人や海外の学生及び関心を持った人々が参加しました。この活動を通じ、それぞれの地域の環境、麻薬、貧困、売春、そして教育の問題があることを認識しました。

麻薬はとても深刻な問題で、また二次的な様々な問題を引き起こします。特に子どもや青年にとって深刻で、教育が必要とされていましたが、この地域の多くの両親や保護者自身が麻薬中毒者でした。麻薬問題を大部分、もしくは完全に解決しない限り、子どもの教育は困難なことでした。

このような背景から「メーコックファームプロジェクト」が設立されました。1996年から2000年の5年にわたって、タイ国内外のNGOや政府の協力を得ながら、麻薬中毒の治療とリハビリテーション活動を行いました。

以来、30回以上続く聖学院中高のタイ研修旅行。ただ現地に行くだけではなく、社会課題への学びを深めるために事前学習から取り組むことが特徴です。「社会課題解決中マップ」を利用しながら、個人的な問題意識を刺激し、個人の関心の延長線上に社会課題を位置づけていきます。

タイ現地ではメーコック財団やアブアリ財団の活動に参加する他、山岳少数民族の村にホームステイをし、現地の生活を体験。チェンマイの学校ではゴミ問題をテーマとして、LEGOを使ったワークを実施しました。

帰国後は研修旅行を振り返り、個人の関心から見出したタイの社会課題に着目し、レポートを作成。参加生徒たちの書いたレポートは『タイ研修旅行レポート集』としてまとめられ発行されました。それは11月の記念祭(文化祭)で販売され、その収益はメーコック財団、アブ アリ財団などに寄付しています。

※学校法人聖学院はグローバル・コンパクトに署名・加入しSDGsをめざした活動を行っています。

今後のマイルストーン

聖学院×ETIC.の次なる連携として、「聖学院中学校版Beyondミーティング feat.自由研究!」を実施。

聖学院中学校1年生5クラスでは「好きを啓く(ひらく)」を学年目標に、夏休みの自由研究が行われています。その中間発表としてオンライン上でフィードバックの会が開かれました。

フィードバックすることもフィードバックされることも「楽しい!」と実感して欲しい。その先に「友達やチームでの活動に自分も貢献できるんだ!」という自信が芽生えるはず。そんな想いをともにした聖学院中学校の佐藤先生と「自由研究版Beyondミーティング」を作りました。

「思ったことを感じたままに表現して良い」「どんな小さな気づきやコメントも他者の貢献につながる」「他者とのやりとりの中から、本当に自分が大切にしたいことが発見できる」ーーー生徒たちはこのような実感を得ることができたと思います。その場を心から楽しむスタッフの方たちの姿に子供たちも自然と巻き込まれ、どんなアイディアも尊重する姿勢や協働する価値を学んだ時間となりました。来年も実施したいです。

アクションリーダー プロフィール

伊藤豊

聖学院中学校・高等学校 教頭

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