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牡鹿半島の暮らし・なりわいの担い手を増やし、この地らしい暮らしを繋ぎたい

一般社団法人おしかリンク

実行中

更新日:2020.02.22

東日本大震災でより深刻となった人口減少や主産業である漁業の担い手減少という社会課題があるなかで、人と人、人と地域、地域と地域をリンクし、また牡鹿半島と他の地域をリンクし、牡鹿半島の暮らしが牡鹿半島らしくずっと続くように、つくり、つたえ、つなげる団体として、2015年宮城県石巻市牡鹿半島にて設立しました。

現在力を入れているのは地域資源が循環するキッカケを創ることと、未来の担い手となる自分より若い世代を育むこと。この地域に在る社会的あるいは自然的なあらゆるものを組み直すことで地域文化を創り、また、そのプロセスを若者(主に学生)に開くことで若い関係人口との協働体制を築いています。具体的な活動として、以下の取り組みを行っています。

・アクションの基点となる基地づくり
・メイプルシロップによる森林保全
・未来の担い手育成

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

強靭な地域コミュニティがあり、地域資源も豊富で、現状に満たされています。しかし何もしなければ今は続きません。今は過去がつくったもの。未来は今がつくるもの。常に25年後を想像し、描きながら、未来の満足のために必要なアクションを必要なだけしていきたいと考えています。

現状とビジョンのギャップ、課題の構造

今を生きる人は過去の投資の成果を享受しています。未来を生きる人は今の投資の成果を享受します。地域づくりは投資と回収の期間が長期に渡るため、自らが投資した成果を自らが回収できないことが多分に存在し、投資はリスクになります。これを乗り越えるためには地域の未来を自分事化することが不可欠です。自立した者同士が危機意識と将来ビジョンを共有し、アクションを起こすためのプラットフォームの在り方が問われていると感じています。

アプローチの方法

■ アクションの基点となる基地づくり
震災前から空き家だった場所をワークショップハウス&ゲストハウスとしてリノベーションしました。「やまのゐ」と名付けたこの場所は、学生が滞在しながらモノづくりや場づくりに挑戦したり、遊んだり、地域の人たちと囲炉裏を囲んで交流したりしています。思いついたことをやってみる“実験場”のような場所です。学生だけでなく、他のNPOが活動で利用したり、釣りグループが使ったり、多様な使われ方をしています。
やまのゐだけでなく、いろんな“実験基地”をつくっていきたいと考えています。

■ メイプルシロップによる森林保全
牡鹿半島は、半島という地理的条件に育まれた地域で、里山が海に囲まれています。しかし、経済の変化やニホンジカの食害等さまざまな要因により山は放置されて荒れ、過去から未来へと繋がっていません。この山の保全のために、ニホンジカが食べない(不嗜好性)植物による森林保全を考えました。その中でも、この地域に多く自生しているウリハダカエデに着目しています。牡鹿半島の気候だと、樹液を採りメイプルシロップをつくることができます。放置された針葉樹を間伐し、広葉樹を植樹し徐々に自然を回復していきながら、自然からの恵みを受けて新しい価値を創り、自然環境を保全していきます。

■ 未来の担い手育成
どんなに良い活動をしていても、担い手がいなくなれば地域の持続はありえません。おしかリンクの活動を若者、主に学生に対して開き協働して行なう仕組みとして「ローカルリンクカレッジ」をつくりました。どうしたら浜の暮らしの担い手を増やせるかを考えた時、自分が移住した経緯やモチベーションを振り返り、そこで行き着いたのが「チャレンジの面白さ」でした。大学生に自由なチャレンジの機会を提供し、成長を促しながら、それが結果的に地域課題解決に繋がるように対話していく。そのプロセスを通じて地域と交流し、この地域が好きになり、自分事として何かアクションを起こそうとプロジェクトを立ち上げる。それを仲間たちが応援する。そんな仲間が今では50名ほどのコミュニティとなり、将来移住したいと言う学生も現れています。

今後のマイルストーン

必要なアクションを、必要なだけ、必要な時にしていく。
それがしやすい環境となる。

アクションリーダー プロフィール

犬塚 恵介

一般社団法人おしかリンク代表理事。
合同会社くらしごと代表社員。いしのまき市民公益活動連絡会議共同代表理事。
愛知県岡崎市出身。豊田工業高等専門学校専攻科建設工学専攻修了。

東日本大震災の復興ボランティアをきっかけに、牡鹿半島に関わり、ローカルの重要性や社会課題解決に関心を持ち、一般社団法人おしかリンクを立ち上げる。また、2児の父となり、子を授かったことから未来社会に強い関心を持つようになり、未来の担い手育成に力を入れる。

公益活動の継続には個の自立性が重要との認識から合同会社を展開。
復興期間や地方創生期間の終了後も健全な地域づくりを継続するには多様な協働が重要との考えから、いしのまき市民公益活動連絡会議(略称いしのまき会議)に参画。

団体/企業詳細

団体名
  • 一般社団法人おしかリンク
活動地域
  • 宮城県石巻市

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