プログラミングで創造的な人材育成を~こどもパソコン IchigoJamを活用したプログラミング実践コンテストの開催~

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こどもパソコンIchigoJam(イチゴジャム)は、子ども向けに開発したプログラミング専用の入門パソコンです。手のひらサイズのコンピューターで、テレビとキーボード、電源をつなげば、誰でもすぐにプログラミングをはじめることができます。作業領域やプログラミングの書ける領域は小さくても、コンピューターとして最低限の機能が詰め込まれています。
手のひらサイズのコンピューターには、英国の財団が開発した「ラズベリーパイ」がありますが、動かすために必要なOSをインストールするなどの準備が必要です。子どもたちにはこうした作業がハードルになるため、よりシンプルな操作性を追求しました。名前は「イチゴジャム」と命名。誰でも手に入れやすい、手頃な価格にもこだわりました。同時に、「かにロボットコンテスト」など、プログラミングを実践する場の提供も行っています。
アクション詳細
目指す社会のあり方、ビジョン
つくりたいものは山ほどあっても、一人では到底つくり切れません。みんなでいろいろな視点からものづくりに挑戦し、社会課題に貢献したり、世界中の人を楽しませたり、みんなにクリエーターになってもらいたいと思います。
解決できない問題が山積している現代。大人は、これまでに築き上げてきた技術を手に取りやすい形で提供し、若い世代がそれらを活用し、次のステップへと進んでいくことが重要だと思います。誰にでも手に取りやすいデザインと機能、価格にこだわって発明したIchigoJamには、クリエーターへの第一歩をスムーズに踏み出せるようにとの願いが込められています。「ものづくりで社会を変える仲間」を増やしていくためのしかけでもあります。
不満イコール発明の種で、それは尽きることがありません。何か不満があれば、何かをつくり出すことで解消できるかもしれません。何か不快に感じたときは、どのような状況が理想なのかを考え、そこへ一歩近づくためのものをつくり出せば良いのです。不満や不快に憤って終わらせるのでは、もったいないです。不満を感じる瞬間があれば、ラッキーと思ってほしいです。
スマートフォンが発明される前、ほとんどの人はその利便性など想像すらできなかったことでしょう。何も感じていない「不感」の中には、新たな創造が芽吹く種が潜んでいるのです。
これまでの活動実績
◆こどもパソコンIchigoJamを開発
こどもパソコンIchigoJamはパーツをはんだ付けして完成することもできます。そして、アルファベットの大文字が分かり、基本的なパターンを覚えれば、それをコマンドとして入力することで、コンピューターにさまざまな動作をさせることができます。
▲IchigoJamの基本キット
例えばIchigoJamには、すぐに使える4つの入力と6つの出力があり、簡単な回路を作って外部の機材にコマンドを送ることができます。これらを駆使すれば、自作のロボットを動かすことが可能です。
◆北陸3都市で開催された「かにロボコン」
2017年の福井市を皮切りに、19年に金沢市、そして21年に魚津市と、北陸3都市では、名産品であるカニにちなんだロボットコンテスト、「かにロボコン」が開催されています。2022年は北陸大会も開催。子どもたちがおのおのつくったカニ型のロボットを動かし、与えられたミッションを時間内でどれだけ達成できるかを競い合うもので、地域企業と連携して活動を展開しています。
例えば、参加企業が休日の会議室をプログラミング教室や練習の場として活用したり、地域のお寺が練習会場になったり、日々の活動に多くの大人たちが関わります。そしてコンテスト当日には、企業をあげて応援に駆け付け、子どもから大人までもが、熱中する取り組みとなっています。
▲IchigoJamが使われているかにロボット(左)。アイデア賞やデザイン賞もあるコンテストの表彰式(右)
ロボットに組み込んださまざまなしかけを、プログラミングで制御して動かします。うまくいかない時には、その場でプログラムを修正し、再トライも可能です。デザインから動きの制御まで、全てオリジナルでつくり上げたロボットの技を披露する子どもたちは真剣そのもので、こうしたプログラミング教育が創造的な人材育成に役立つと考えています。
今後のマイルストーン
「かにロボコン」のアイデア、コース、運営プログラムはオープンソースとして広く無償で公開しています。2022年度は新たに新潟、滋賀、大阪での派生大会が実施されるなど、横展開が始まっています。まずは顔の見える地域での大会でこどもも大人も地域全体で盛り上げましょう。
必要なリソースや提案したいこと
コンピューターのスゴさと、プログラミングの楽しさをこどもたちに伝え、地域でもっとやってみたいというこどもたちを支える受け皿を作ること、ここには地域の大人の協力が欠かせません。2022年に第6回目を開催した100人にロボットプログラミングを体験してもらう「福井県小中学生プログラミング・フェス」は、地域のメディア、行政、企業、地域ICTクラブが一体となって地域ぐるみのイベントです。
自由記入
2020年に小学校、2021年に中学校、2022年に高校の情報Iとしてプログラミングが必修化されました。プログラミングはリベラルアーツ、こどもだけでなく大人も楽しく学んでおきたいですね。IchigoJamは誰にでも開かれたやさしいパソコンです。プログラミングはじめのいっぽ、踏み出してみませんか?
アクションリーダー プロフィール
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福野泰介
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ソフト開発会社jig.jp 創業者
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