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自然と共生した地域の未来を共創する産官学民連携コミュニティ

東北大学流体科学研究所 助教 鈴木杏奈

アイディア段階

更新日:2021.12.20

環境問題への意識の高まりとともに「自然との共生」の重要性が語られることも多くなりました。では「自然と共に生きる」とはどういうことを指すのでしょう。

それは、地域や自然に愛着を持ちながら、自然から得られる資源やエネルギーを有効活用して暮らすことだと考えます。この新たなライフスタイルを確立していくためには、そもそも自分が暮らす地域にどんな資源やエネルギーがあり、どのようにそれらを得て活用するのかを科学的な視点から学ぶ人を増やすことが重要です。

また、それ以上に欠かせないのは、暮らす人たち自身が「自然と共生する」未来に対して希望を持つこと、すなわち”ワクワクする”ことです。

「自然との共生」にワクワクする人を増やし、生活における意識・行動変容を促すために、さまざまな年代、分野、立場の人が、交流しながら自然を感じて価値観や知識をアップデートする機会の企画・実施に注力していきます。

キーワード

アクション詳細

目指す社会のあり方、ビジョン

自然との共生や地域資源の利活用について、積極的ではない方、関心を持たない方は少なくありません。そういった方に向けては、まずは自然環境やエネルギーに関するさまざまな価値観や考え方、科学的な知見に触れる機会の提供が必要です。それらを通して意識・行動変容を促したいと考えています。

その先に、「人もワクワク、自然もワクワク “Waku² as life”」を合言葉として、地域や自然に愛着を持ちながら、みんながワクワクと楽しそうに未来への希望を持つことのできる社会を目指します。その基盤として、温泉や地熱エネルギーといった地域資源を活かし、自然と共生をした持続可能なコミュニティを築きたいです。

また、地域資源や環境に関心が高まることは、資源利活用の最適化につながるだけでなく、地域の災害リスクへの関心が高まることにもつながります。災害や気候変動リスクへの脅威にも備えたレジリエントな社会の実現にも寄与する活動と考えています。

アプローチの方法

自然エネルギーや地域課題に目を向けてもらうよう、まずは自身の故郷でもある東北で、温泉で遊ぶ機会、温泉で仕事する機会などを創出することに取り組んでいます。都市部の混雑集中や仕事上のストレスといった社会や個人の課題の緩和を図るとともに、広くさまざまな方に地域の課題や可能性を知ってもらい、未来について楽しくワクワク考えてもらう機会を増やしていくことを目指します。

具体的には、自然共生への関心が低い層あるいは無関心層に対しては、イベントなどを通じた情報提供の機会を提供しています。

すでに高い関心を持っている層とは、社会学や市民参加の専門家の知見も取り入れた対話の場を設けて、自然と共生する社会の実現に向けた具体的な議論を重ねる取り組みを続けています。

さらに、低関心層と高関心層がともに自然のエネルギーを感じ、価値観や考え方が自分と異なる人たちと交流することで感性をアップデートする場として「Waku²キャンプ」を企画・実施しています。

これまでの活動実績

2019年から、子どもから社会人まで幅広い人を対象として、自然エネルギーについて学び、異なる人たちと交流し、感性をアップデートするイベント「Waku²ワーケーションキャンプ」「Waku²キッズサマーキャンプ」を実施しています。

また、科学技術の社会受容性向上という観点から、JSTが主催したサイエンスアゴラ2020のセッション「COI若手研究者との対話で考える東北地方のポテンシャル」などの場を用いた対話を通じて、「人もワクワク、自然もワクワク Waku² as life 」とは何かを共に考え、アップデートしようとしています。

今後のマイルストーン

・一緒に活動してくれる方、地域、事業者を募り、”Waku² as Life”コミュニティの仲間を増やし、Waku²キャンプなどのイベントや場の創出・拡大を進めます

・参加者とともに,これからの未来を見据えた自然資源やエネルギーの活用法を模索します

・イベントへの参加を通して、参加者の意識や行動が変容するプロセスの理解や、参加しない・できない人の声を反映させるための方法論の開発,相互理解を深める場あるいは気づきをもたらす場の提案等について研究を深めていきます

・将来的に必要となる地熱資源の恩恵を最大限に活かすための資源開発技術についての研究を行います

必要なリソースや提案したいこと

自然資源の手触り感を感じられるワクワクする場づくり
地域の資源を活かして人が交わる場を作りたいと考えている方、地域、事業者の方々,お声がけください.また,「自然との共生」を目指しながらワクワクしたい人を募集します.

人々の意識や行動変容に関する研究協力者募集
イベントへの参加や活動を通して、参加者の意識や行動がどのように変わるのか,あるいは,参加者に気づきをもたらす場とはどのような場なのか,といった疑問を科学的に理解しようと考えています.アンケートデータを収集させてもらい, 研究にご協力いただける団体の方がいらっしゃればお声がけください. 

アクションリーダー プロフィール

鈴木杏奈

東北大学流体科学研究所 助教

団体/企業詳細

団体名
  • 東北大学流体科学研究所 助教 鈴木杏奈
連携パートナー
  • 株式会社フューチャーセッションズ 有福英幸、JST起業支援室 石井雅弘、湯沢市ジオパーク推進協議会/日本科学未来館元SC 伊藤健太郎、株式会社リバネス 井上麻衣、NPO法人natural science 大草芳江、滋賀大学教育学部教授 加納圭、株式会社スノーピーク地方創生コンサルティング 佐伯瑠那、海士町ないものはないセンター 田畑陽、NELIS 土屋悦則、合同会社イーストタイムズ 畠山智行、セイノーホールディングス株式会社 樋口忠成、東北大学URA 松原雄介、NPO法人ETIC. 押切真千亜、土佐町役場地域おこし協力隊/日本科学未来館元SC 志水正敏

応援メッセージ

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